亜鉛サプリが育毛に逆効果になるケースとは

育毛、薄毛対策について色々と調べていると「亜鉛サプリが育毛に効果的らしい」というような情報を見たことがないでしょうか。

最初に結論を言ってしまうと、亜鉛という栄養素そのものは育毛にとってプラスの成分といえます。しかしだからと言って、亜鉛サプリを過剰摂取してしまうと育毛に逆効果に働いてしまうリスクがあるのです。

今回は、亜鉛と育毛の関係について解説していきます。

亜鉛とは

亜鉛はタンパク質を生み出すための酵素の材料の一つとして使われる、ミネラルの1つです。厚生労働省のページでは、『人が健康を維持するために必要な栄養素』と言及されています。成人の体内に約2gほど存在しており、牡蠣や鶏肉、魚介類などから摂取できます。

必要な摂取量は年齢および性別によっても異なっており、成人男性であれば1日に11mg、成人女性であれば1日に8mgほどの摂取量が推奨されています。

亜鉛の効果・人体に及ぼす影響

亜鉛はアミノ酸に分解されたタンパク質を「髪の毛」「筋肉」「骨」「臓器」などに変える働きを持つ、非常に重要な栄養素です。体内に取り込まれた亜鉛が消化される過程で、アミノ酸や有機酸、リン酸などと再合成し、髪の毛のほか筋肉や骨、臓器などに変えていく役割があります。

亜鉛の摂取が不足していると、「亜鉛欠乏症」と呼ばれる体の不具合が生じることがあります。亜鉛欠乏症に見られる主な症状としては、

  • 味覚障害
  • 皮膚炎
  • 口内炎
  • 脱毛
  • 食欲低下
  • 下痢
  • 骨粗しょう症

などが挙げられます。

この中に「脱毛」が含まれていることに気づかれたでしょうか。亜鉛が不足していると、タンパク質を十分に摂っていたとしても髪の毛に合成されないために髪の毛の成長にとっても悪影響になりやすいのです。

亜鉛と育毛との関係

育毛にはタンパク質が重要!と言われることも多いですが、タンパク質と亜鉛、ビタミンの3つの栄養素によって髪の主成分であるケラチンが生み出されます。タンパク質だけでも不足していますし、ビタミンのみでも亜鉛のみでも不十分です。育毛のことを考えると、この3つの栄養素の必要摂取量をバランス良く摂る必要があります。

「亜鉛サプリが育毛に効果的」と言われる理由は、不足していた亜鉛を補充することで髪の毛の成長を促進するという期待効果によるものが大きいでしょう。

ここまでの内容から、亜鉛と育毛の関係について言えることが2つあります。

1つ目は、亜鉛サプリだけを摂取すれば良いということではないこと。タンパク質やビタミンなど、他の栄養素が不足しているのであればあまり意味がありません。

2つ目は、普段亜鉛をしっかりと摂取している人が亜鉛サプリを使ったとしても、亜鉛の過重摂取になるだけでこれもあまり意味がないことです。亜鉛の過剰摂取は、むしろ育毛にとって逆効果に働いてしまうリスクもあります。

亜鉛の過剰摂取が育毛に逆効果になる可能性がある理由

他の栄養素と比べて亜鉛の摂取量が突出している場合、ミネラルの吸収率が下がることがあります。そうなると、髪の毛(毛根)に必要十分な栄養素が行き渡らなくなるため、亜鉛を摂っているにも関わらず亜鉛欠乏症の症状に見られたような脱毛・抜け毛が生じる原因となります。

亜鉛を過剰摂取した場合、他にも吐き気や嘔吐、食欲低下や下痢などの不具合が生じる可能性があります。過剰摂取は摂取不足と変わりない、と考えておくとわかりやすいと思います。

先述の厚生労働省のページを再度引用すると、成人の安全な亜鉛の摂取上限値は1日40mgとされています。一般的な亜鉛サプリは1錠10~15mgの亜鉛が含まれているため、1日3粒以上は危険水準と言えるでしょう。

亜鉛サプリを利用する場合、用法用量を守って過剰摂取にならないよう注意する必要があります。